今月初旬、我が家にメキシコ人とドイツ人の女の子が滞在していたのですが、
「”Youtubeなどで騒がれているウォシュレット”を初めて見て感動した。」
と言った時、そういえば、キースも我が家に滞在していた時、
まだ若くて好奇心が強かった彼は(その頃、まだ発展途上だったウォシュレットを)
覗き込みながらスイッチを押し、大被害に遭ったっけ・・と、懐かしい気持ちになりました。
そのキースと、まさか一緒に音楽を奏でるようになるとは・・・
というわけで、そのキース家訪問も含んだニュージーランド最終日の日記です。
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11日目 ケビン家〜ブッシュ・ウォーク〜キース家
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最終日は、7日目にギグをさせて頂いたケビン家から始まりました。
ケビンが、この日、ニュージーランド国籍を取得したというので、
お祝いに駆けつけたのです。
ニュージーランドは移民の国だと前にも書きましたが、
今回お世話になった方々も、ほとんど移民でした。
ロブ、キースはイギリス人、ゼインはデンマーク人、
ケビンは南アフリカ人、ヒューは中国人とインド人のハーフ、
アレクはアメリカ人、ロブの奥様は中国人、
きよみさん、ゆうさんは日本人、ロッジの管理人は韓国人・・
その他にも沢山の移民の方々とお会いしました。
皆さん、それなりに苦労なさって居心地の良さを獲得したようで、
そういうエピソードを聞けたことも、NZに行って良かったことの一つでした。
夢と苦労は、やはりセットなのですね。
ケビンは、苦節10年でようやくNZ国籍を取得したそうです。
ケビンの生き方には芯があって「自分らしさ」が溢れていて、とても憧れます。
午後は、森の中を歩く「ブッシュ・ウォーク」へ。
太古の姿をとどめる森は、ニュージーランドが世界に誇る至宝で、
原住民のマオリ族が、自然を敬い共存しようとしたこと、
そして、NZが、大陸から大分離れた「島」であったため、
豊かな自然がそのまま保たれたのだそうです。
それを堪能しないわけにはいきません。
森の姿は、屋久島にとても似ていて、
神秘的な巨木や巨大なシダなどが次々に現れます。
NZは200種以上のシダが存在する「シダの国」でも知らているそうですが、
All Blacksのロゴになっている「シルバー・ファーン」て、巨木だったのですね!
葉の裏側が銀色に輝いていて、とても綺麗でした。
マオリのライフスタイルも、いろいろ教えて貰ったのですが、
その中のひとつに、マオリカービングというものがありました。
それぞれの形に込められた様々な意味をもつペンダントなのですが、
人に贈られて初めて「お守り」としての効力を発揮するそうです。
私はケビンにダブルツイストを頂きました。
ダブルツイストには、「友情の絆・2つの文化の融合」という意味が込められているそうです。
夜はキース家訪問です。
才色兼備でセンス抜群のキースは、
芸術やファッションのみならず建築にも造詣が深いので、
一体どんな家に住んでいるのだろう?・・と、興味津々だったのですが、
全く裏切られませんでした。
トーキョーテイスト、フレンチテイスト、NYテイストを上手く取り入れ、
用途に合わせたこだわりが、部屋の隅々、庭の隅々まで行き渡っているのですが、
そのどれもが自然に溶け合っていて、居心地抜群な家でした。
日本から連れ帰ったという柴犬のパイちゃんも、違和感なく存在。。。(笑)
そうなのですよね、この違和感なくナチュラルっていうのが、難しいのに、、、
キースのセンスは抜群でした。
このブログは、1回につき5枚しか写真が載せられないので、全てお見せ出来なくて残念!
キースは話も上手で、自分の意見をきっちり言いますし、
人の話を引き出すのもとても上手。
なので、いつもはキースを中心に話が流れていくのですが、
この日、キースを完全に食っていたのが、奥様のルイーズ。
やることなすこと全て奇抜で、キャッチーで、
あっというまに、全員を自分の方に引き込みました。
料理もとても上手で、頭の回転も良く、まさにスーパーウーマン!
NZの女性はやっぱりパワフルです。
ご一緒したZaine Griffさんと、ゆっくりお話出来たことも嬉しかったことの一つです。
音楽を始めたきっかけや、ロンドンで活動していた頃のこと、
どうやって曲を作るかなど、貴重な話を聞かせて貰えました。
さて、この夢の中の出来事のような夜は、一体どこから始まったんだろう・・
と考えながら帰路についたのですが、
YMOのコンサートの打ち上げで当時NZ大使館員だったロブと知り合い、
たまたま家が近所だったので行き来するようになり、
ほどなく、ロブを訪ねてキースが来日し、
キースが大学生で私が1才児の母という、
全く共通点がない頃だったのに、なぜだかすぐに意気投合し、
次に来日した時は、我が家に滞在することになり、
実は二人とも昔バンドをやっていたことが発覚し、
「いつか一緒に音楽をやりたいね」と言い合った・・
のが実現し、日本のライブに留まらず、NZでもライブをさせて貰ったのでした。
縁とは、本当に不思議です。
縁を大事に育ててくれたロブとキースに深謝!
miori